自己紹介

ワシントンDC開発フォーラムでは、DC在住で開発に興味を持つ若手プロフェッショナル、大学院生同士の意見交換・交流を深めるためのワークショップを開催しています。 従来のBBL(ブラウンバッグランチ)が専門家を招いてランチの時間を利用して討議をするのに対し、ワークショップでは20代・30代を中心とした若手に平日の夜を利用して発表の場を提供し、自由活発に議論を交わし、そして何らかの行動に結び付けていくことが狙いです。 参加希望・お問い合わせはdev.forum.workshop@gmail.comまで。

2010年11月19日金曜日

第2回(2010/11/17): 日本発の社会事業が世界で成功するために--TABLE FOR TWO USAの挑戦

ワシントンDC開発フォーラムでは、第二回ワークショップを世界銀行の会議室で11月17日(水)に行いました。
今回が初めての方も多く、全体で25名の方にご参加いただきました。



今回は、ワシントンDCに出向されたことをきっかけに開発援助の世界に関わるようになり、体当たりで積極的な活動を行っている、TABLE FOR TWO USA(NPO)ワシントンDC支部代表の、安永修章さんをプレゼンターに迎えました。
安永さんは、早稲田大学職員、日米研究インスティテュートマネージャーという学問に近い世界でのプロフェッショナルな経験をお持ちです。プレゼンテーションの中では、「今日は参加者の皆様からのアドバイスを頂き、TABLE FOR TWO USAの戦略会議としたい。」という姿勢を何度も強調されていました。


TABLE FOR TWOは2007年秋に日本で活動を開始した、先進国と開発途上国間での食の不均衡を解消することを目的としたNPOです。TABLE FOR TWO、直訳すると「二人の食卓」。先進国に住む私たちと開発途上国の子どもたちが、時間と空間を超え食事を分かち合うというのがコンセプトです。
日本ではすでに330以上の参加企業・団体がTFTに様々な形で参加しており、また社会起業家に対する関心が高まる中、様々なメディアにも取り上げられて います。

http://www.tablefor2.org/

米国では、コロンビア大学地球研究所長・国連MDGディレクターのジェフリーサックス教授の協力を得て、2009年よりニューヨークで活動を開始し、ワシントンDCでは、5つの寿司レストランで導入が始まりました。



プレゼンテーションの後の質疑応答では、いかにアメリカでの普及を促進するかについて様々なアイデアが議論されました。国内に大きな格差を抱え、特に貧困層に肥満が多い米国で、どうやってアフリカ支援をアピールするのか。日本と違いNPOが数多く存在する中で、どうやって差別化を図るのか。
日本での普及の成功要因がオープンプラットフォームを作って、参加団体や学生からの意見をうまく取り込んだことに着目し、同じような仕組みをアメリカでも大学を中心に作れないかという意見もありました。

懇親会には20名の方にご参加いただき、引き続き活発な議論が交わされました。若手同士の議論が行動に繋がって、TABLE FOR TWO USAの促進に貢献できれば幸いです。
次回以降へのご意見、ご要望は下記リンクのアンケートよりどうぞ。https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dHVzbGYwX0JETk5rVk8xNURVX3BkWFE6MQ

2010年11月3日水曜日

第1回(2010/10/18):Innovation x Entrepreneurship x Development

DC開発フォーラムの新企画であるワークショップの第1回 が、10月18日月曜日に世界銀行の会議室にて行われました。
当日は、国際機関、大学院を中心に35人の方に参加していただきました。


スピーカーは、世銀にヤングプロフェッショナル(YP)として入行されたばかりの金平さん。世銀の前はマッキンゼーで民間セクターを担当されていたので、「開発に関しては新参者、Attackerです」と自己紹介されたのが印象的でした。


プレゼンテーションのテーマは、 Innovation x Entrepreneurship x Development。
1.歴史、2.現在の立ち位置、3.我々に何ができるのか、の3部構成でプレゼンは進みます。

歴史観においては、グローバリゼーションによって国内政策と対外政策の垣根がなくなり、市場では企業活動と市民活動が相互に影響し合うようになったこと。それに伴い開発は開発課題だけでは捉えきれない複雑な問題となり、それをLorence Summersの言葉「I am so sorry. Our parents created huge problems without recognizing it」が象徴します。

日本の現状はというと、日本製電子機器の 世界シェアは激減し、ものづくり大国の地位は過去10年で凋落しました。日本が自信を持つ環境技術も、安心を許す状況ではありません。
そんな中、バングラデシュの灌漑設備に日本の電気自動車で使われる電池を再利用できるかもしれないというケーススタディが紹介され、その可能性について議論が白熱しました。

最後に我々の世代の生き方として、キャリアの複線化の提案がありました。本業の仕事で得た知見を生かし、個人の時間に副業やボランティアの形で社会事業に貢献する、「Social Intrapreneurship」という生き方を、金平さん自身がソケットという社会企業を起こして実践しています。
http://www.soket.me
 (ソケット:志を持つプロフェッショナルが勤務先の境界を越えて世界の課題解決と日本の閉塞感の打破に取り組むイノベーションプラットフォーム)

懇親会はThai Kingdomで行われ、30名の方にご参加いただきました。各テーブルごとに話に花が咲いたようで何よりです。今後は立食形式も検討します。

次回の詳細が決まり次第ご連絡しますので、多くの皆様の参加をお待ちしています!
テーマなどについてご要望があれば、以下のリンクからご意見をお寄せください。
https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dHVzbGYwX0JETk5rVk8xNURVX3BkWFE6MQ